写真・文:しみずことみ
はじめに — 100年に一度の神事に立ち会う
2024年8月25日、八王子市東中野にある熊野神社で、奉告祭と入魂式が執り行われました。
この日は、私にとっても忘れがたい一日となりました。なぜなら、今回の神事は、新調されたのぼりとその支柱に魂を入れるという「入魂式」。こののぼりは、100年使われるものと言われており、つまりこの神事を目の当たりにする機会は、人生で一度きりかもしれないのです。

入魂式 — 旗に宿る「新たな命」
神事が始まり、神職によるお祓いと祝詞奏上が静かに行われると、いよいよ入魂の瞬間が訪れました。
新しいのぼりと支柱に向けて、清めと祈りが捧げられる様子はとても神聖で、見守る地域の方々の表情もどこか引き締まっていました。

この瞬間、のぼりは単なる布ではなく、地域を護り、未来へとつなぐ象徴へと変わったように感じました。
子ども神輿 — 笑顔でつなぐ地域の絆
神事の後には、子どもたちによる神輿が登場しました。
例年であれば町内を練り歩くところですが、酷暑を考慮し、境内を一周する形に。
それでも、元気いっぱいの掛け声と笑顔が境内に広がり、地域の活力そのものを映し出していました。

その後、神輿は軽トラックに乗せられ、お囃子を流しながら町内を巡行。時代や環境の変化に合わせながらも、まつりの心は確かに受け継がれていました。
太鼓と人々 — 協力して支えるまつり
神輿の他にも、太鼓を境内から運び出す場面など、地域の方々が協力して支える様子が印象的でした。こうした共同作業こそが、地域の祭りの根幹なのだと、改めて感じます。

直会 — 緩やかに結ばれる地域の縁
神事と神輿の後は、関係者や地域の方々が集まって直会(なおらい)が開かれました。笑顔と和やかな会話が飛び交うその様子からは、この祭りが単なる行事ではなく、地域の人と人をつなぐ「縁」であることが伝わってきました。

おわりに — 記録するということ
100年に一度という貴重な入魂式。
そして、時代に合わせた形で行われた子ども神輿と町内巡行。この日のすべては、変わりゆく現代の中でも「地域のまつりと祈り」が確かに息づいていることを教えてくれました。こうした記録を重ねていくことで、未来の誰かが、私たちの今の営みを知るきっかけとなることを願っています。

写真・文:しみずことみ
【シリーズ】地域のまつりと祈り
本記事は、「地域のまつりと祈り」シリーズの記録のひとつです。
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