由木の小さな歴史の痕跡を探しておさんぽ

由木を歩く──由木ぶら散歩の会の記録

第9回ぶら散歩|八王子車人形 西川古柳座を訪ねる | 東京都八王子市下恩方

八王子の伝統芸能にふれる、特別な一日

2025年2月10日、由木ぶら散歩の会は第9回の活動として、八王子市下恩方にある八王子車人形 西川古柳座を訪れました。今回は佐藤さんの提案による特別企画。地域に息づく伝統芸能「車人形」を、実際に間近で体感する貴重な機会となりました。

[写真解説]高尾駅の名物、天狗の石像──山の玄関口で出迎える存在
中央線高尾駅のホームに静かに佇む、大きな天狗の石像。高尾山を信仰と登山の両面から象徴するこの像は、訪れる人を力強く、少しユーモラスに迎えてくれます。


高尾駅から、歴史にふれる道のり

この日、私たちは高尾駅に集合し、バスで「川原宿大橋」バス停まで向かいました。そこから西川古柳座の稽古場までは徒歩で移動。その道中もただの移動ではありません。佐藤さんから、この土地の歴史や周辺の景観についての説明を受けながら、青空のもとを歩きました。
昔から変わらぬ景色、そして新しく重ねられてきた営み——。何気ない住宅街の風景も、物語を知ることで一歩深く感じるひとときとなりました。

[写真解説]歩きながら地域の話を聞く参加者

[写真解説]和やかに話をしながら会場に向かいます。


迫力と臨場感あふれる車人形の世界

会場に到着すると、すぐに公演が始まりました。
多くの参加者が初めて観る車人形。人形遣いの息遣いまで伝わるほどの距離で、その迫力と表現力を堪能しました。
鬼の面をつけた人形が舞台を駆けるシーンでは、思わず息をのむ場面も。
終演後には人形を間近で見ることができ、遣い方の解説も行われ、参加者からは「とてもわかりやすかった」「興味がわいた」といった声が上がりました。
車人形は、江戸時代から八王子の人形芝居の歴史をつなぎ、現代まで受け継がれてきた文化です。地域の中で「神楽師」「ムラの芸能」「家々と同好者」の多様な形態で伝承されてきたことが紹介され、文化の奥深さに触れる時間となりました。

[写真解説]「三番叟」の場面──華やかさと力強さを纏う
寿三番叟は、能の「翁」を下敷きにした,天下太平、国土安穏、五穀豊穣を祈るお祝いの踊りです。田植えを舞う「揉みの段」と鈴を持って種まきを舞う「鈴の段」から成り立っています。人形浄瑠璃のほか、歌舞伎など様々な芸能の幕開けに舞い,舞台の無事を祈る意味合いを持ちます。
 (引用元サイト:八王子車人形西川古柳座)

[写真解説]「日高川」の場面──情と怨念を表す車人形の舞
静かな舞台に立つのは、恋に破れ鬼と化した女性を描く「日高川」の人形。車人形ならではの近さと繊細な動きが、悲しみと執念の入り混じる姿を浮かび上がらせます。操る人の存在を感じさせない黒衣の技も、この伝統芸能の見どころのひとつです。


緩やかで温かな交流も

観覧後、参加者有志から佐藤さんの出版を祝してプレゼントと寄せ書きが贈られました。思いがけない贈り物に、佐藤さんも大変喜ばれ、笑顔あふれる和やかな時間となりました。地域を歩き、学び、共に楽しむ。由木ぶら散歩の会は、ただ記録するだけではなく、こうした人と人のつながりを大切にしていることを、改めて感じさせてくれる一日でした。

[写真解説]新旧住民関係なく関われる。そんな緩やかな関係が作れるのも、ぶら散歩の魅力のひとつです。


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【シリーズ】由木を歩く── 由木ぶら散歩の会の記録


次回予告

次回もまた、地域の歴史や自然、人との出会いをテーマに歩みを続けていきます。詳細は決まり次第、サイトやLINEにてお知らせしますので、どうぞお楽しみに!


参加方法・会場案内

「ぶら散歩」は、毎月第2月曜日に定例会を行っています。どなたでもお気軽にご参加ください。

開催日時毎月第2月曜日 15:30〜17:00
会場子育て広場「いずみ」
〒192-0364 東京都八王子市南大沢5-12
アクセス南大沢駅より徒歩12分 または 京王バス「だいり谷戸公園」下車 徒歩5分

お問い合わせ・申込先

高齢者あんしん相談センター南大沢(担当:青山)


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