由木の小さな歴史の痕跡を探しておさんぽ

由木を歩く──由木ぶら散歩の会の記録

第2回ぶら散歩 |小泉家屋敷を訪ねて─地域の歴史と人のつながりにふれる日 | 小泉家屋敷 | 東京都八王子市鑓水

由木地域を歩き、学び、つながる「由木ぶら散歩の会」。
第2回の定例会とお散歩は、絹の道をたどる前回の振り返りと、次なる目的地である鑓水の小泉家屋敷の見学となりました。
養蚕農家として栄えたこの旧家を見学し、地域の暮らしと歴史に触れるひととき。
さらに、参加者同士の交流が少しずつ深まっていく様子も印象的な散歩となりました。

前回の散歩を振り返り、次なる目的地へ

2024年4月15日に行われた定例会では、絹の道と道了堂を巡った前回の散歩を写真で振り返りました。
この日は新たに2名の方が加わり、メンバーはさらににぎやかに。特別ゲストとして、小泉家屋敷と縁の深い方もご参加くださり、散歩の目的地への関心も一層高まります。
アドバイザーの佐藤さんは不在でしたが、参加者同士が互いの知識を補い合いながら会は進行しました。特に、絹の道入口の石碑がかつて計画され幻となった南津鉄道にまつわるものであることが話題に上ると、皆で興味深く意見を交わしました。

[写真解説]実現には至らなかった南津電鉄計画の痕跡。記憶だけが静かにこの地に刻まれています。


小泉家屋敷の見学へ

5月8日、ついに小泉家屋敷の散策当日。あいにくの雨模様でしたが、むしろしっとりとした空気が歴史ある屋敷の雰囲気を際立たせていました。
小泉家は、明治時代から続く養蚕農家。17代目のご子孫である女性に迎えられ、普段はなかなか見ることのできない屋敷内部を案内していただきました。基礎のない構造や床下の養鶏スペース、敷地内の桑や柿の木、裏手から湧き出す水――それらはどれも、かつての生活を物語るものでした。
参加者からは「これは昔、うちにもあった」「懐かしいなあ」という声も上がり、自分たちの記憶と重ねながら見学は和やかに進みました。

[写真解説]雨の日の縁側。軒先の物干し竿が、暮らしの時間を静かに語っていました。

[写真解説]置かれた道具も、光の入り方も、どこを切り取っても絵になる懐かしさ。

[写真解説]見学のあとは土間で一休み。談笑の声が、古い家にやわらかく響いていました。

[写真解説]中に炭を入れて暖をとる携帯道具。冬の暮らしの工夫が、今も残されています。

[写真解説]かつてごはんの湯気が立ちのぼっていた釜戸。土間の中心に息づいていました。

[写真解説]裏山から湧き出す水と竹槍。「槍を刺すと水が出る」ことから、鑓水(やりみず)の地名が生まれたと伝えられます。


歴史を学び、つながりを深める散歩

屋敷での見学を終えた後、悪天候のため全員ではありませんでしたが、数人が周辺の絹の道のゆかりあるルートを中心にぐるりと歩きました。ニュータウン開発時の地域の変遷について語るなど、学びは続きます。
この由木ぶら散歩の会は、地域の歴史を学び、記録する活動であると同時に、参加する皆さんが顔を合わせ、交流する場でもあります。特に男性メンバーの多くが、回を重ねるごとに明るく、元気に活動するようになってきたことは、とても嬉しい変化です。
「外に出て、誰かと話す」という何気ない時間が、暮らしを豊かにしてくれる。
そんな思いを胸に、由木ぶら散歩の会はこれからも続いていきます。

[写真解説]かつての絹の輸送ルートを今に伝える案内板。足元に、静かな歴史が流れています。

[写真解説]歩きながら学ぶという楽しさ。それぞれのまなざしが、公園の風景と重なっていました。


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【シリーズ】由木を歩く── 由木ぶら散歩の会の記録


次回予告

次回もまた、地域の歴史や自然、人との出会いをテーマに歩みを続けていきます。詳細は決まり次第、サイトやLINEにてお知らせしますので、どうぞお楽しみに!


参加方法・会場案内

「ぶら散歩」は、毎月第2月曜日に定例会を行っています。どなたでもお気軽にご参加ください。

開催日時毎月第2月曜日 15:30〜17:00
会場子育て広場「いずみ」
〒192-0364 東京都八王子市南大沢5-12
アクセス南大沢駅より徒歩12分 または 京王バス「だいり谷戸公園」下車 徒歩5分

お問い合わせ・申込先

高齢者あんしん相談センター南大沢(担当:青山)


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