由木の小さな歴史の痕跡を探しておさんぽ

由木を歩く──由木ぶら散歩の会の記録

第10回ぶら散歩|里山の記憶をたどる─寺沢から京王堀之内駅まで | 東京都八王子市堀之内

冬の終わり、寺沢の里山へ

2025年3月24日、由木ぶら散歩の会は第10回目の散歩として、由木中央市民センターから寺沢を経て京王堀之内駅までのコースを歩きました。総勢16名。初めて訪れる方も多いこの地域は、ニュータウン開発の波を受けず、今も里山の面影を色濃く残しています。

[写真解説]この日もまた、ただ歩くだけではない“学びのある時間”が流れました。道中では、地域の歴史や自然について語り合いながら、春を待つ静かな風景の中を進みました。


かつての谷戸を思わせる里山の道

[写真解説]かつての谷戸地形が色濃く残る道を進む。春先の静けさの中、土地の歴史や自然の話に耳を傾ける参加者たち。歩き始めてすぐ、住宅地を抜けると、里山に囲まれた細道へ。かつての谷戸の姿を思わせる景色に、参加者は興味深く見入っていました。


今も続く農の営みと人の暮らし

[写真解説]寺沢の農の営みを今に伝える無人販売所。新鮮な野菜が並び、訪れる人とのささやかなつながりを感じさせる。里山ならではの光景として、畑と無人販売所が現れます。市街化調整区域として守られてきたこの地域では、今も農業や酪農を続ける住民の姿があります。


路傍の石仏や祠に立ち止まる

[写真解説]ひっそりと佇む道祖神。村境や道端で人びとを見守り続けてきた存在に、歩きながらそっと思いを寄せる。この日は知的好奇心旺盛な参加者も多く、道祖神や祠などを見つけるたびに立ち止まって観察。誰かが調べ、誰かが撮影し、自然と学び合いが生まれました。


里と自然が寄り添う風景

[写真解説]人の暮らしのすぐそばに生きるシラサギ。都市と自然がゆるやかに交わる寺沢ならではの風景。民家の屋根にはシラサギの姿も。人工物と自然が交じり合う、この地ならではの穏やかな景色です。


旧家の庭先に残る季節のうつろい

[写真解説]枝の合間に姿を覗かせる古い建物。時の流れを物語る佇まいと、足元に咲く野草の対比が印象的だった。かつて人が暮らしたであろう古い建物が、春を迎える草花に囲まれています。人の営みの痕跡と自然の力強さが静かに同居する場所でした。


石塔を囲み、時を超えて語らう

[写真解説]ふと足を止めて見入る石塔群。記された文字を読み解きながら、この地に息づいてきた人々の営みに思いを馳せる。石塔の前では参加者たちが自然と集まり、昔の信仰や寄進についての話に花が咲きました。

[写真解説]史跡を前にして自然と生まれる会話。地域の歴史に触れる時間が、参加者同士のつながりを深めていく。このような風景こそが、由木ぶら散歩の会ならではの魅力と言えるでしょう。


石碑の文字が伝える、土地の記憶

[写真解説]石塔に刻まれた文字は、信仰や寄進者の名前を今に伝える貴重な記録。風化の中にも当時の息遣いが残る。

[写真解説]文化年間から続く寺沢の信仰の証。文字を追いながら、江戸から続くこの土地の歴史にそっと触れる。歩くことで出会う小さな発見。文字を追い、誰かの記した思いを想像することで、過去がより身近に感じられます。


歩くことで深まる、つながりと時間

この日の散歩は、歴史や自然への好奇心だけでなく、参加者同士の交流も大きな魅力でした。
解散後には何人かで声をかけ合い、昼食をともにする姿も。学びと親しみが同居する、まるで学生サークルのような、温かい時間が流れていました。由木ぶら散歩の会は、これからも地域の歴史と日常の営みを静かに見つめ、記録し、共有していきます。


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【シリーズ】由木を歩く── 由木ぶら散歩の会の記録


次回予告

次回もまた、地域の歴史や自然、人との出会いをテーマに歩みを続けていきます。詳細は決まり次第、サイトやLINEにてお知らせしますので、どうぞお楽しみに!


参加方法・会場案内

「ぶら散歩」は、毎月第2月曜日に定例会を行っています。どなたでもお気軽にご参加ください。

開催日時毎月第2月曜日 15:30〜17:00
会場子育て広場「いずみ」
〒192-0364 東京都八王子市南大沢5-12
アクセス南大沢駅より徒歩12分 または 京王バス「だいり谷戸公園」下車 徒歩5分

お問い合わせ・申込先

高齢者あんしん相談センター南大沢(担当:青山)


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